クリスマスパーティーでのダンス

日本では、クリスマスというのは恋人たちのための日という感じですが、海外ではもちろん宗教的な意味が大きいので、家族や親せき、それに家族ぐるみで仲の良い人たちと豪華なディナーを目の前に集う日となっています。

メキシコに数年住んでいたのですが、今は旦那となったその当時の彼の家で、彼の家族や親せき、そして、お互いの共通の友達であり家族ぐるみの仲よしもそこにきて、一緒にクリスマスパーティーをするのが毎年恒例となっていました。

まずは、お母さんが用意してくれたディナーを食べて、みんなでお酒などを飲みながら団欒をします。
それが始まるのが本当は0時ぴったりなのですが、彼の家の場合は20時頃から徐々に初めて、0時くらいにはみんなでダンスパーティーが始まります。
大音量で音楽をかけて、まずは大体サルサ辺りから始まります。

メキシコはラテンの国ですから、みんな自然とダンスができる人が多く、彼のお姉ちゃん夫婦は、いつも食べることよりもダンスを楽しんでいます。
私の旦那に関しては、ダンスが苦手でステップもとれないので、私は、そのお姉ちゃんの旦那さんに誘われてサルサを踊ったりしていましたが、クリスマス、メキシコとはいえ、冬で寒いので、最初はちょっと寒いのですが、ダンスをすることで最終的には汗をかいているほど、ダンスの時間は盛り上がります。

お酒が入ってくると、ダンスが苦手な旦那もダンスをしようとするのですが、何せステップのとり方が分からないので、普通はダンスというのは男性がリードしなければいけないのですが、私に怒られながらステップをする始末です。
そでもそれでクリスマスの醍醐味ということで楽しいので良いのですが。

他のメキシコ人家庭のクリスマスパーティーにもお邪魔したことがありますが、必ずみんなダンスを挟むのです。
それほど、彼らにとってはクリスマスだけではなく、パーティーにはダンスが欠かせないものなのだなと実感しました。

ダンスをして健康になる

年々下降傾向にあった小学生の体力がダンスの授業を取り入れた結果向上してきている、そのようなニュースを目にしたことがあるのではないかと思います。最近では若い女性の間でベリーダンスのお稽古がちょっとしたブームになっているという話もありますね。ダンスというのは全身を使って動き回るため健康にも良いとされています。

例えば中高年の方に人気のある社交ダンスですが、種目によっては同じ時間ウォーキングをするのと同等のカロリー消費が見込めると言われており、見た目の優雅さに反して意外とハードなダンスだという事がわかります。また、ダンスというのはステップを踏むなど足を使う動きが多いため血行が良くなるとされています。足の筋肉というものは全身に血液を循環させるためのポンプのような役割がありますから、ダンスで足を動かすことによって鍛えられ、血の巡りが良くなるのですね。更にポンプによって全身に血が巡ると頭の血行もま良くなり、脳が活性化されるというメリットがあります。

脳が活性化される事によって記憶力を向上させたり認知症の予防へも繋がるとされています。ダンスをするということはどんなジャンルのものであれ身体の柔軟さが必要となってきます。そのため姿勢が良くなったり、怪我をしにくくなったり身体が丈夫になるといったことも考えられます。長く踊るために体力の向上を狙え、呼吸を繰り返すことによって心臓の強度も上がるという利点もあります。ダンスは身体の健康に良いというのはなんとなくイメージできると思いますが、実は心の健康にも良いとされています。全身を目一杯使って動きまわることによってストレス解消となりますし、うつ病などに効果があると医学的にも証明されているのだそうです。

体内のセロトニンとドーパミンのバランスを調整する力が可能となり、うつが軽減されるということなのです。ダンスというのは心身の健康にも良いですし、ダイエットにも繋がります。スクールなどで様々な方と触れ合うことによって刺激を受け、社交性を向上させることにも一役買うことでしょう。

ダンスが大衆化される時代へ

日本人は本来、恥ずかしがり屋で人前で何かをすることがあまり得意ではないです。一部の人だけが前に立ち、それを周りで感心している割合の方が多い人種なのです。例えば、人前で踊るということに関しても、盆踊りなど大人数で踊る分には参加しますが、参加する人数が少なくなると躊躇することが多いのです。そのため、ダンスというものは得意な人がするもの、興味がある人がするものと感じ、ほとんどの人は見る側に徹してきました。社交ダンスやヒップホップダンスなど、特に技術が必要だと感じると尚更です。

しかし、近年その状況が変わりつつあります。ダンスは広く一般的になってきているのです。その理由は幾つかありますが、まずは生活が安定して趣味の時間が増えた人が多くなったことです。ダンスをする余裕が生まれ、ちょとしたきっかけで始めるなどしてダンス人口が増えることで、さらにダンス自体が身近になっていくという拡がりがありました。

次にダンスの浸透度合いが高まったことです。テレビの普及で各家庭がテレビを持ち、制作側も様々な発信をしてきましたが徐々にその内容がバラエティーに富んできました。歌番組ではアイドルがダンスを披露し、教育番組ではリズムに合わせてダンスの時間ができました。そして、90年代以降ではダンスの自体の企画番組も数々出てきました。社交ダンスを踊れるように練習したり、ダンス大会を放送したりと内容は様々ですが、ダンスを見る機会が増えたことでダンスに対する抵抗は薄れ、より身近に感じられるようになってきました。

最後にダンス人口の低年齢化があります。ダンスがより身近になってきた証拠に、大人が多く楽しむものであった印象のダンスですが、最近では未就学前からヒップホップダンスなどをやっているなど子供時代からダンスを始める人が増えています。小さなうちから始めることでより大衆化されてきているのです。時間をかけて身近になってきたダンス文化ですが、今ではコミュニケーションのツールとして授業に取り入れられるなどもしています。ダンスはさらに日本人にとっても身近な存在になっていきそうです。

ダンスと音楽は切り離せない

私が20年以上ダンスをやってきた中で、この話は非常に印象深く、実際に目にしたわけではないのですが、聞いて以来10年以上経った今でもハッキリ覚えている話なんです。当時10代後半だった私は、たまたま偶然、当時教えて頂いていた英語の先生とストリートダンスの話になりました。先生も若い頃、日夜ストリートダンスに明け暮れ、趣味が高じて渡米までしてしまったそうです。英語教師となった彼はその後も趣味としてダンサーを続けていたそうですが、自分の家の近所の老人ホームへボランティア活動のような事もしていたそうです。

ある時、その老人ホームへバンド演奏を呼んで、演奏会を開く機会があったそうで、先生もその日ホームへお年寄りのお世話をしに行ったようです。演奏会は大変盛り上がったようですが、ホームのお年寄り中には数名、耳の聞こえない方もいたそうです。その耳の聞こえないお年寄り達は会場に集まったものの、演奏そのものが聴こえないので、どこかつまらなく寂しそうにしていました。それに気付いた先生が、その耳の聞こえないお年寄りの傍に行き、バンド演奏の音楽に合わせて体でリズムを取り始めました。

耳の聞こえないお年寄り達は、じっと先生を見つめていたそうです。バンド演奏に盛り上がる他のお年寄りの傍らで、表情は変えずにじっと自分を見つめる耳の聞こえない人達。先生はとっさにロックダンス(ストリートダンスではオールドスクールに分類される非常にコミカルなダンス)を踊ったそうです。暫く踊っていると、じっと見つめていたお年寄りの表情が次第に柔らかになり、笑顔で先生を見ていたそうです。その中のひとりが、先生の踊るダンスのリズムに合わせて手拍子を始めました。それにつられて他の聴こえなかったはずのお年寄りも同じように手拍子を始めたそうです。ホームのヘルパーの方は、そのお年寄り達が急に耳が聞こえるようになったと勘違いした程だったそうです。しかし、きっとそのお年寄り達には音ではない何かが聞こえていたのでしょう。